日本は先進国の中では特に金融に関する教育が遅れているといわれ、大人になっても金融の知識がない方が非常に多いのが原状です。
そこで外貨預金を始めようと思っても分からないこと、疑問に思っていることも多いと思いますので、ここでは外貨預金について多くの方が疑問に思っていることを「Q&A方式」で説明していますので参考にしてください。
外貨預金は幾らから始められるの?
銀行、ネットバンクによって異なります。
通常、日本円預金は1円から始められますが、外貨預金の場合、「最低お預入金額(取引額)」が決められている事が普通で、一般的に「10万円相当額」となっている銀行(ネットバンク)が多いようです。
詳しくは外貨預金を始める予定の銀行、ネットバンクでご確認ください。
外貨預金は長期運用がいいの?
なんともいえません・・・
確かに高金利通貨の外貨預金を長期運用すれば日本円預金よりも遥かに利回りがよくなりますが、外貨預金は日本円預金と違い為替変動によって大きく資産が上下しますので、一概に長期運用すれば良いと言うものでもありません。
例えば「1ド100円」時に米ドルの外貨預金を始めたとしても、10年後、20年後、確実に「1ドル100円」よりも円安になっているとは限らないからです。
「1ドル120円」になっていれば大きく為替差益+金利分が付きますが、逆に「1ドル50円」になっている可能性だって“ゼロ”ではありません。
仮に「1ドル50円」になれば金利分なんてあっさり吹っ飛び、大きく資産が目減りしてしまうのです。実際問題、外貨預金は金利以上に為替変動による為替差益、為替差損のほうが遥かに大きくなりますので、長期運用しても確実に資産が殖える保証なんてないのです。
10年後、20年後の将来の為替相場なんて誰にも分からないと考えれば、高金利というだけで安易に外貨預金を長期運用すると大火傷することもありますので、金融、経済情勢を睨みながら臨機応変な運用がベストだと思いますよ。
※外貨預金の場合、FXに比べて為替手数料(スプレッド)が高いので短期運用ではより不利となることは確かです。かといって為替相場を無視し、長期運用すれば必ずしも良いというものでもないのです。
大手都市銀行で外貨預金を始めるメリットはあるの?
ほとんどありません。。。
よく、「外貨預金は最も行ってはいけない資産運用だ」と言われることがありますが、これは外貨預金の為替手数料が高いからという理由が最も大きな原因です。
しかし近年ではネットバンクの為替手数料はかなり安くなっていますので、一概に外貨預金がFX、外貨MMFなどの外貨投資に比べ全ての面で不利になるとは言えなくなっています。
ただ大手都市銀行の窓口取引での外貨預金は、「なんでこんなに高いんだ?」と、相変わらずボッタクリ並みの為替手数料であることは確かですσ(^_^;)
それでも知識がない方が多いためか、大手都市銀行(窓口取引)で外貨預金を始める方が多いのが原状です。
確かに大手都市銀行(窓口取引)では専門家?アドバイザー?が親身に?資産運用の相談に乗ってくれるかもしれませんが?、残念ながら実際には銀行の利益になる金融商品を勧めてくることが多いので、その点からしても大手都市銀行で外貨預金を始めるメリットは少ないかもしれません。。。
1つメリットがあるとすれば、ネットバンクなどでは扱っていない事が多い、「外貨現金・トラベラーズチェック」を扱っている事があることくらいでしょうか?・・・(全ての都市銀行で「外貨現金・トラベラーズチェック」を扱っているわけではありません)
※大手都市銀行のインターネットバンキングで外貨預金取引を行う場合は、窓口取引よりも為替手数料が優遇されていることが多いです。
米ドル(ユーロ・ポンドなど)はどれくらいになれば買い時(預け入れ時)ですか?
分かりません。
例えば1ドル80円を割ったとした場合、過去の為替相場からすればかなりの円高ドル安水準ですが、将来的に見れば、1ドル80円どころか、70円、60円が当たり前となる可能性は否定できないからです。
為替相場は株価とは違い2国間通貨の相対的な関係で決まりますので、将来、日本、アメリカの経済がどのようになっているかを予想する事は困難どころか不可能に近いため、1ドルいくらになったら買いだとか、売りだとかを判断する事はとても難しいのです(1ドル幾らになったら買いだと簡単に分かれば誰でも大金持ちになれます・・・)。
世の中に“絶対”というものはありません。1ドル80円時に外貨預金、FXを始めた場合でも、必ず為替差益を得る事が出来るという保証はないので、自己責任で投資をするしかありません。
ちなみに米ドルの場合、「1ドル360円(1949〜1971年)の固定相場制から1985年には250円を切り、1995年には1ドル79円75銭まで大幅下落、2011年3月には戦後最高値となる1ドル76円台へ突入した経緯があります」。
今後、再び1ドル200円近辺まで円安ドル高が進む可能性だってありますし、逆に1ドル50円ほどに円高ドル安になる可能性だって“ゼロ”ではないのです。